西表島からステークホルダーマップを描く その3

ステークホルダーマップを描く (ガイド屋さん サービス体験前)

さて、次はサービス業者のガイド屋さんをメインに、サービス提供前のマップを作成しました。実際にそのガイド屋さんのスタッフではないですし、競合企業をメインにしたマップを描くときはどうしても不足情報がでるので、オープデータから描けるマップはこの程度になると思います。

ちなみに、ある程度の情報を得たら、スピード感を持って描くほうが時間をかけて細かい情報を集めて描くよりも大事かなと感じています。時は金なり、Time is Money なり。

体験前のユーザ側をメインにしたマップと比較すると(下図)、ユーザ側に認知される以上にガイド屋さんは複数の紹介協力先を持っている。また、自前のWebサイトでダイレクトな申し込み窓口を持っていることがわかります。


ステークホルダーマップを描く (ガイド屋さん サービス体験後)

サービス提供後でマップが変化したのは黄色の線で示した一箇所のみです。ツアーに参加してくれたユーザの住所やメルアドをゲットして、直接DMを出すことが可能となりました。

ようやくSTEP1の準備作業が終わりました。実務であればここから分析・検討作業が入り、ワクワク感が出るところです(笑)


STEP2:具体的な出来事の話をふまえて課題を発見する分析作業を行う

今回はSTEP2も少しだけ触れて終わろうかなと。ガイド屋さんになったつもりで課題・検討事項を探してみました。ガイド屋さんの目的をシンプルに以下の2つとしておきます。

  1. ツアー参加者を増やす

  2. 売上をあげる

課題と検討アイデア1

実際はマップを見比べたり、マップ以外の情報なども活用してあっちこっちと動きつつ分析作業を行うことになるかと思います。マップも全体で見たり、1つのフローを追ったりと分析が必要です。

さて、ユーザのマップを見ると、サービス体験後ではユーザと直接やりとりできる機会ができますが、サービス体験前にこの状態を作り出せないでしょうか?サービス体験後にリンクが1つ増えても、1ユーザとの繋がりでしかなく、次に旅行に来てくれるのは数年先かもしれません。これでは集客への大きな影響力はリピートが循環しだすまで作れそうにありません。このままでは現状のポータルサイトやツアーサイトに頼っている構造と変わらない状況です。そこでこの問題として課題を1つ作ることとします。

課題解決を考えると、FacebookやTwitterに投稿してもらうことがすぐに思い浮かぶと思います。しかし、Facebookなどのタイムラインを使ったSNSでは情報が流れていくものです。ある1日の友人のツアー参加への投稿に”いいね”を押したとしても、そこからダイレクトにツアーに申し込まれることはほぼないと思われます。

繋がった顧客の友人・家族・知人に対して、ガイド屋さんを紹介してもらえるアプローチ方法をもう少し検討する必要があります。今回、私がこの課題に対して考えたアイデアの1つは”絵ハガキ”でした。ツアーで撮影した写真をハガキに印刷し、ツアー終了直後にユーザに複数枚渡すというものです。自分や家族、友達へのお土産として喜ばれると思います。絵ハガキにはクーポン効果があるので、友人や家族が石垣島の旅行を考えたときに渡してねと伝えておきます。

ユーザがこの絵ハガキを渡すタイミングは自由です。GWに来島したユーザは、かえってすぐに友人にお土産と一緒に絵ハガキを渡すかもしれませんし、夏休みに石垣島に行きたいと話しだす友人に渡してくれるかもしれません。現地から家族への手紙として、自分が写っている写真の絵ハガキを送ってくれるかもしれません。また、来年のGWに思い出して、自分でこの絵ハガキを使って再度ツアーに来てくれるかもしれません。

Facebookの投稿でガイド屋さんの名前は覚えてもらう必要はありません。投稿を見た友人や知人が石垣島に行こうと思ったときに、投稿したユーザに質問をしてくれれば、思い出話のついで紹介されしてもらえればいいのです。Facebook投稿+絵ハガキでタイミング的に効果あるアプローチを新規顧客にかけれる度合いは、少なくともFacebook単体に比べると高いと思われます。費用をかけずに簡単に実施もできるかと思います。

このアイデアを今後の検討事項に加えるのであれば、ステークホルダーマップにユーザの友人・知人を加えて、そこへ手紙を送るフローをユーザから引くことになります。


課題と検討アイデア2

もしツアー終了後にツアー全体のアンケートをお願いされていたら、僕はそれに答える方です。みなさんはどうでしょうか?アンケートがもしあったならガイド屋さんからヤマネコ観光へ黄色い矢印線を追加、ユーザからのツアー感想を情報提供するフローが発生します。情報収集の手助けとしていくらか手間賃をもらうことはできるかもしれません。が、売上高に影響するほどの金額になるとは考えにくいですね(ヤマネコ観光側が手間賃を各業者さんから取れば、チリも積もれば的なかたちで少しは稼げるかもしれませんが・・・)。

ということで、ガイド屋さんが自分たちのためだけにアンケートを実施したらどうかと考えてみます。仮に複数あるツアーで、アンケートで不満があるツアーがわかっとします。ツアーの集客具合によりますが、発生コストに見合うのであれば不満のあるツアーを無くすことも考えられます。その分、人気のあるツアーの質をさらに高められるようにお金も人も回すことができるかもしれません。余計なコストを削減することも売上高には立派に貢献、というか、経営コンサルタントがやっていることって業務効率化と無駄を省くことなので、極めて一般的なことですかね。

このアイデアを今後の検討事項に加えるのであれば、ステークホルダーマップのガイド屋さんからヤマネコ観光や観光協会に対するフローを引き、「紹介するツアーを絞り込む」と書き込むことになります。

しかし、アイデア1もアイデア2も実効性は早くても、効果を得るのには時間がややかかりそうです。会社の上司からはもっと短期的な目標達成のアイデアを求められる可能性もあります。そうなるど・・・きっとうんうんとうなりながら分析作業をすることになるのでしょう(笑。
というか、もっと劇的に全体の関係性を変える第三者を登場させてはどうか!?とかね。という感じでSTEP2の分析・検討作業を進めていきます。本日はここまで。

次回はステークホルダーマップを描いた感想をざっくばらんに書こうと思います。

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